ダイビングには勝ち負けがない

こんにちは、イケダです。
昨日までダイビングライセンスコースでした。お客様は想像より怖かったみたいで、リタイヤしかけそうだったんですけど、なんとか踏ん張って認定までこぎつけました。勇気出してくれてよかったです。今日はその人たちのために書きます。

(画像は最近のを使っているだけで、内容とあまり関係ないかもです)

僕がダイビングって最高だなぁって思うことの1つは、勝ち負けがないところです。バディやグループのみんなと大自然の中で喜びや楽しみを分かち合う醍醐味が魅力のスポーツです。他のスポーツと違って、得点やスピードを他者と競うことがないので、だれかだけアンハッピーということもないです。みんなハッピーになれます

しかし、勝ち負けはないけれど、「初級者ポイント」「ベテランのみ」「経験本数○○本以上」「ナントカダイバー以上」というフレーズは、この業界で使われています。勝ち負けはないけど、上手/下手っていうのは確実にダイビングに存在します。

ダイビングの上手/下手ってなんだろう?

ダイビングの上手/下手ってなんだろう?僕が敬愛するある名レスラーは「いつ・なんどき・誰の挑戦でも受ける」と言いました。そうすると僕の中では「上手いダイバー」とは以下のことを指します。

  • 「どんな海況でも/初めてのポイントでも」
  • 「だれと同じグループでも」
  • 「平常心で楽しめるダイバー」

ダイバーが憧れる人気ポイントというのは、水深が深い、流れが速い、着底できない、潜降するためのロープが無い・・・・などなどビギナーさんにとってはかなりストレスフルなシチュエーションであることが多いです。楽しめるかどうかはダイバーのスキルによって決まります。

誤解を招く表現かもですが、ライセンスを取得したからと言って自由に潜れるポイントを選べるわけではありません。ダイバーのレベルに応じてインストラクターが潜るポイントを選択するのが現実です。これが上手/下手ということだと思います。

ダイビングには(本当は)勝ち負けがある。

ところで、言葉を返すようですが、僕はダイビングには勝負が確かに存在するとおもっています。

海は、遊園地のように「完全に安全が保証された」場所ではありません。それなりのリスクがあり、器材がないと呼吸すらできないという点では宇宙と同じ環境とも言えます。上級者と呼ばれるまでの過程で、ダイバーは毎回「未知なるものに対する恐怖」と直面します。

  • 未体験のポイントやスタイル
  • 今まで潜ったことのない深さ
  • 今まで味わったことのない激流
  • 今まで食らったことのない重い波
  • 今まで遭遇したことのない暗い透明度/冷水
  • 初めて一緒に潜る超上手そうなベテランさんからの無言のプレッシャー

そんなシチュエーションは、強力なストレスを引き起こします。「ダイビングやりなよ、ストレスぶっ飛ぶよ!」って誰かに言われて始めたはずなのに。その恐怖とビギナーさんたちは、いつも戦っています。自分の心との勝負です。

(当たり前ですけど、危険を犯してレベルに見合わないハードな海況に潜ることを推奨してるわけじゃないです)

練習しないで遊べるほど海は甘くない

今の自分じゃ平常心で楽しめない。そんな海に潜れるようになるには、どうしたらいいのか。

答えはシンプルに「練習」です。何も練習しないで、遊びのファンダイブばかりやって上達できるほど、海は甘くないです。

厳しいことを言ってるかもですが、幸いダイビングにはイチローがいません。センスも才能も必要ありません。「正しく」練習すれば老若男女誰でも全員上達できます。こんなに報われるスポーツはありません。

なんでも個人差がありますから、思ってるように伸びない時もあるでしょう。でも海に本気で向かい合った時間は確かに存在します。最後に意味を持つのは、上級ポイント○○で潜れたという結果ではなく、それまでに自分と海とに向かい合った時間です。その濃さが僕らをかっちょいいダイバーに醸してくれるのだと信じています。

練習しましょう。
たかがプラスチックのカードや、ナントカダイバーの称号のためではなく、未知なるものに対する「恐怖」が「楽しみや喜び」に変わるまで。「今まで頑張ってきたのは、この1ダイブのためだったのか!」と思えるその日が来るまで。

その日って、案外すぐに来ます。
今までのどんなダイビングよりも脳みそブッ飛びます。
ダイバーというライフスタイルを手に入れたということだと思います。

1日でも早く、味わってもらうために、僕らイントラがいます。
またお待ちしています。

お問合わせはLINEからでもお受けしています。ご登録は下記からどうぞ。

友だち追加