YouTubeに動画を投稿し始めてから、
映像の使用許可を求めるご連絡をいただくことが増えました。

テレビ局、ウェブメディア、
さまざまな方から「動画を使わせてほしい」と。

youtube黎明期は、正直うれしかったです。
僕の動画があの有名な番組に!とか
お役に立てるなら!とか素直に快諾していました。

でも、あるときふと立ち止まったんです。

「ちょっと待てよ」と。

そして今は、どんな媒体からのご依頼であっても、
一貫してお断りしています。

昨日も、大手放送局の有名番組制作担当の方から
ご連絡をいただきましたが、丁重にお断りしました。

ずっと思ってたことだったので、
今回記事にすることにします。

なぜ、断ったのか。

理由はシンプルです。
「僕は水中撮影のプロではないから」です。
僕の本業は、潜水技術を教える「指導屋」です。

水中には、その一瞬を撮るために、
長年の経験と膨大なリスクを背負って挑んでいるプロのカメラマンがいます。

僕が趣味の延長で撮った映像を
「タダ」や「格安」で提供してしまうことは、
彼らの市場価値を下げ、彼らの仕事を奪うことにつながるのではないか。

そう思うようになったのです。

「宣伝になりますよ」

制作会社の方はよく言います。

「クレジット入れます」
「宣伝になりますよ」

善意から来ているのはわかりますし
当初は僕もそれを期待しました。
でも宣伝効果は1mmもなかったです。

僕が趣味感覚で撮ったレベルの動画でも
時間も潜水コストもリスクも交通費も経験値も一応かかっています。

それを全部すっ飛ばして
ネットにあるからという理由だけで、話を進めようとする。

「尺の都合で使うかどうかわからない」
「使うとしてはほんの数秒だからお金は払えない」
こんなことを言う人もいます(昨日の人ではないです)。

番組制作のプロの言葉としては
僕は受け取れません。
あなたもそれでお金いただいているんでしょ。

今の時代、AIで画像も映像も作れるし、
フリー素材も山ほどあります。
だからこそ僕は「現場」と「本物」を大切にしたい。

本物の映像を、知っていますか。

プロの仕事の価値が見えにくくなっている。
なぜなら誰でも撮れる時代だから。

OW取ったばかりの人でも
すんごい性能の撮影機材をもってたりもしますよね。

肩書きがガイドなのかイントラなのか写真家なのか
境界線があやふやな人も増えてきました。
それが悪いこととは思ってません、それも時代なんでしょう。

今回ご依頼いただいた動画は、
現地のプロの方々がいたから撮れたものです。

テレビ局の仕事も数多くこなし、
業界でも名の知れた水中撮影チームです。

彼らが何十年もかけて積み上げたデータと、
凍える指先で耐えた時間があるから、
僕はその光景に出会えました。

僕が大切にしたいのは、映像そのものではなく、
「現場で頑張っている人が、正当に評価される世界」です。

彼らは「別にそんなの気にしなくていいよ」
と笑って許してくれるかもしれませんが
僕は彼らへの裏切り行為に近い感覚を覚えてしまうんですよね。

ダイバーのみんなへ

酷い依頼だと感じると普段は無視するんですが
今回の制作会社さんからはとても丁寧なご依頼をいただきました。

お力になれずに申し訳ないなと思い
件の撮影チームを紹介するメールを
今朝書きながら、改めて思ったことがあります。

海中の映像や動画を見ていると
「いつか行きたい場所」がどんどん増えていきますよね。

今すぐ行けなくてもいいので
いつか画面越しではなく、自分の目で見て体感してほしいです。

「あれを撮った人は、こんなにすごい環境にいたのか」と。

どんな体勢で撮ったのか
チャンスはどのくらいあるのか
そもそもそんな構図狙えるのか

実際に現場に行って初めてわかることがあって
あなたの「旅のきっかけ」になった
その作品の凄さや、撮影者の忍耐力に気がつくと思います。

というか、気がついておくれ。
指導屋として言えることはそれくらいです。

ご依頼いただいた動画はこれです

制作会社のADさんの立場で見ると申し訳ないことをしました。
いい番組を作り続けてほしいです。

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